名店の跡地に咲く名店！！２種類の油を使う極上の１杯！「麺屋　咲」

ついに「マッスルラーメンレポ」は６０回！！

いや～何だかんだで長いシリーズになりました！そろそろドラマ化かアニメ化でしょうか？

そんな妄想をしながら今日もラーメンを食べ続ける、自称日本一ラーメンを食べているアスリート（自分調べ）こと一場治之進です。

今回は新しく２０２０年２月にオープンした話題のお店があると聞いて東中山駅に来ました。

場所

京成電鉄の「東中山駅」の北口を降りてからバスターミナルを右に見ながら坂を直進し、突き当りを左に歩くと左手にあります。

今回のお店は京成電鉄の東中山駅の近くにある。そう言えば久々の東中山駅・・。

東中山駅から来ると左手に見える・・ここは確か・・。

「どこかで見たお店なんだよなぁ～」

「ここは”とものもと”跡地じゃなですかぁ～」

そう・・ここは先日移転オープンした「とものもと」の移転前の場所になります。

外のメニューを見る限り、かなりのレベルが高そうだ

「“百聞は一麺にしかず”。行ってみましょう！」

店内・メニュー

店内は「とものもと」の頃と同じレイアウトでカウンターのみ７席ですね。客席と厨房が近いのが特徴です。作っている所が間近で見れるのはラーメン屋の醍醐味ですね。

店内のレイアウトは以前のままだ。厨房と客席が近いので調理が間近で見える。

メニューは大きく分けて「塩」「醤油」の２種で、それにデフォと特製があります。

券売機の前でどちらにしようか悩みマッスルのイチバは店主の福田さんにオススメを聞きました。

「どちらも同じぐらい出ますけど、強いて言えば”醤油”が良いですかね。」

結果・・・「左上の法則」に。つまり２回来なければいけないと言う事か・・・。

と、言う事で・・塩に未練を残しつつ「中華そば醤油」をポチ。

調理

店主の福田さんにお願いして調理風景を見学させて頂きました。

「スープは豚のゲンコツ・豚足・鶏ガラ・モミジそれに野菜はセロリ・白菜・ニンニク・玉葱を使います。別に煮干し・・伊吹いりこを動物系のスープで割っています。」

遠目にも色々な素材が入るスープ。これは美味そうだ！！！かなり手間も時間もかかっている。

聞くと、元になるスープもゲンコツ・豚足を使って６時間煮込み、その後・・それらを抜いてから鶏ガラ・モミジを入れて更に６時間煮込むそうです。煮干しも1日水出ししてから翌日に火入れするそうです。かなりの手間がかかっていますね。

「カエシ（タレ）は茨城県の柴沼醤油に本膳醤油を合わせます。」

麺玉を手で揉み、てぼに入れる。麺は浅草開花楼製の全粒粉入りの物。

チャーシュー２種を切る。寸前に切る事で酸化を防ぐ。その後、てぼの中の麺を解す。

丼にカエシ・鶏油・背脂を投入。ゆっくりと流れるような動きに見惚れる。

丼に葱を投入。スープを小鍋で温める。

温まったスープを丼に入れる。黄金色のスープからは煮干しの香りが漂う。

麺を細かく湯切りして丼に投入。

麺をかき回し、具を盛り付け。

更に２種類の香味油を投入して完成！！！

一連の流れがゆっくりしていて、落ち着いています。無駄な動きがないですね。作業も丁寧です。

実食

これが「麺屋　咲」の「中華そば（醤油）」だ！！

着丼する、一目で「こりゃあレベル高いだろ～」と言ってしまいそうな完成されたビジュアルです。

スープにはキラキラと油が光り、食欲をそそります。

「スープには２種類の香味油を使っています。１つはキンメダイの油で、キンメダイの干物を油で煮出してからニンニクショウガを入れた物。２つ目は椎茸・アンチョビ・ポルチーニ茸を使った油です。アンチョビが香ばしさを出します。」と福田さん。

一口目で色々な旨味と香りが口に広がる。まさに旨味と香りのオーケストラ！！

スープは豚・鶏・魚介系が強く効いたスタイルですが、一口目に独特の旨味が口の中に広がり・・・一瞬遅れて上品な香りが鼻を抜けます。どこか洋風な香りがあり、それはスープの出汁に使った野菜のセロリとの事。

「うわっ！！！」思わず声に出すイチバ。

時々口に入る背脂や葱の甘みも合いますね。葱をあえて「拍子切り」にする事で、「スープをすすった時に口に入ることで丁度よい甘みを感じる」と福田さんは言います。旨味だけでなく、鼻に抜ける香りや後味などを緻密に計算しているスープにイチバは驚きました。

麺は全粒粉入りで、どこか蕎麦に似た食感が良い感じ。

麺は浅草開花楼製の平打ち太縮れで、手打ち風ですね。全粒粉入りで・・・強いモチモチ感と蕎麦にも似た野性味ある香りが特徴です。まさに「麺を食べている」と実感出来る麺で、存在感ある麺にも関わらずスープにも合っています。

まさに「旨い」麺！！存在感ある麺だが、スープも負けていない。

正直・・麺・スープ共に思い切った組み合わせですが、ピシャリとハマっているのは凄いですね。

肩ロース低温調理チャーシュー。噛むとジュワっと旨味が溢れる。

具は口に含みむとジュワっと旨味が溢れる低温調理の肩ロースチャーシューとトロトロのバラチャーシューの２種。それに箸休めとして食感がしっかりとしている小松菜・海苔・メンマ・葱です。どれも質の良い物で、しっかりと丼にハマっていますね。

汁・麺・具・・リズム良く口に入る。旨い！！！

瞬殺で汁完！！！まさにハイレベルな１杯！！

「えーと次は塩を・・・」「話聞いて下さい！」とイヨリ編集長。

お店のこと

福田さんにお話を伺いました。

新店とは言え、ハイレベルな１杯を提供する福田さん。どんな経歴なのだろう。

福田さんは市川市出身で、ご実家は中華料理店です。

本人も学生時代から料理が好きで、料理の道に進む事を考えていたそうです。

「高校卒業後はイタリアンを学ぼうと思っていましたが、結婚もしたかったので父親に相談しました。そしたら”料理の世界に入ったら修行が長いから、すぐには結婚できない”って言われました。小さい頃から（飲食店を経営している）両親を見てきて、大変さを知っていましたから・・・ドライバーの仕事に着いて結婚しました。」

まさにターニングポイントだったのですね。自分の夢と結婚・・・どちらも大切な物ですが、福田さんは結婚を選び・・・家族を大切にした選択だった様です。